本記事では、JSTQBテストマネージャー資格試験の概要、学習方法、管理人が実際に合格した実体験を踏まえて、一発合格のための試験対策についてポイントをシェアします。
この記事により管理人が実際に学習した方法や受験体験記を通じて、テストマネージャー資格の合格に向けた学習方法や受験日当日の具体的な試験対策の理解と試験の合格可能性を各段に高めることが出来ます。
なお、管理人が学習したテストマネージャのシラバスは、ISTQBテスト技術者資格制度Advanced Level シラバス 日本語版 テストマネージャ Version2012.J04です。今後シラバスや試験内容が改訂された場合には本記事の内容は異なってしまう場合があるので、受験する際にはシラバスのバージョンと試験情報の最新情報を収集してご自身で補正してください。
— 2024/7/16時点の最新状況 —
ISTQB公式サイトによるとTMのシラバス最新バージョンはv3.0となっており、2012バージョンのnon-Englishバージョンは2025年11月30日に公開を終了する、とされています。試験の内容もシラバスの更新に合わせて改訂されることになると考えますので受験する場合には、最新情報を確認した上で計画的に受験対策を行うようにしましょう。
一発合格に向けたポイント(結論)
まず、一発合格に向けた結論を記載します。
試験構成と出題範囲を掌握すること
・試験問題は全てシラバスに基づき出題されます
・試験の構成とシラバスの構成を体系的に理解することがテストマネージャーの役割を理解することに繋がります
まずは試験範囲と学習目標をしっかり把握しましょう
学習は公式シラバスを繰り返し読み込むこと(最低5回以上精読する)
・シラバスに記載されてる一字一句、一文一文を噛み砕いて意味理解をすることでテストマネージャーとしての考え方をしっかりと叩き込むことが大切です
本番試験では試験問題の解答順を工夫することで集中力とメンタルを最後まで維持すること
・本番試験は試験時間が3時間となることから、集中力の維持と最後まで落ち着いて問題に解答するためのメンタルがとても重要です
・このメンタルを試験時間中に作り上げ、維持するために、用語や知識を問う短文問題を先に回答したあとに、長文シナリオ問題に取り掛かる順番で取り組むことが試験当日の攻略法です
・この解答順によって試験解答の時間配分をコントロールできるようになります。
試験構成と出題範囲
- 試験時間:180分
- 出題数:65問
- 設問形式:多肢選択式。適当なものを選べ、が多く、適切でないものを選ぶ設問もあり。
- 得点:115点満点 (配点はK2レベルは1点、K3レベルは1~3点、K4レベルは2~3点)
- 合格基準:65%以上の正答
- 試験範囲:シラバスの7つのカテゴリすべてから出題されます。カテゴリとシラバスの学習時間から算出した出題割合は以下の通りです。
| 章 | 学習時間 | 比率 | 目安となる出題数 |
| ⒈テストプロセス | 420分 | 21.2% | 13〜14問 |
| ⒉テストマネジメント | 750分 | 37.9% | 24〜25問 |
| ⒊レビュー | 180分 | 9.1% | 5〜6問 |
| ⒋欠陥マネジメント | 150分 | 7.6% | 4〜5問 |
| ⒌テストプロセスの改善 | 135分 | 6.8% | 4〜5問 |
| ⒍テストツールおよび自動化 | 135分 | 6.8% | 4〜5問 |
| ⒎スタッフのスキルーチーム構成 | 210分 | 10.6% | 6〜7問 |
配点はK2からK4までの知識レベルにより得点が異なるため、一概に設問数だけで判断するのは正しくありません。本番試験ではシラバスに記載されているK1レベルの知識、つまり用語や概念の理解を前提として、K2、K3、K4レベルの問題に正答することが求められることから、シチュエーションに基づいて適切な判断を問う応用問題(シナリオ問題)の正答数が合否を左右します。
学習時間はシラバスでは、33時間(1,980時間)とされていますが、管理人の学習時間はトータルで30時間程度でした。
学習目標
ISTQB/JSTQBでは、学習内容の深さ・理解度を示すために 知識レベル(Knowledge Level) を定義しています。この知識レベルは、「どの程度その知識を理解し、応用できるか」を示す学習の深さの指標です。JSTQBの認定試験では、Kレベルごとに求められる到達度が異なります。
- K1(知識):用語や定義を記憶し、再現できる
- K2(理解):概念や原理を説明できる
- K3(適用):知識を実際の状況で応用できる
- K4(分析):情報を分析し、判断や評価ができる
| 知識レベル | 到達レベル | 例 | 主な動詞 | 学習イメージ |
| K1:知識(記憶) –「知っている」レベル | 基本的な用語、定義、事実などを覚えて答えられるレベルです。 | 「ブラックボックステストとは何か?」という問いに、定義として答えられる。 | 定義する、認識する、列挙する、識別する など | 「○○という言葉は見たことがある」「定義は知っている」 |
| K2:理解(説明) –「説明できる」レベル | 概念やプロセスを自分の言葉で説明できるレベルです。理由や背景を理解している必要があります。 | 「なぜリスクベースドテストを使うのか?」と聞かれて、利点を説明できる。 | 説明する、区別する、要約する、分類する など | 「理解して、相手に教えることができる」 |
| K3:応用(実践) –「使える」レベル | 学んだ知識や概念を実際のプロジェクトや課題に応じて使えるレベルです。 | 「テスト見積もりの手法を使って、このプロジェクトの工数を計算してください」 | 適用する、使用する、実行する、設計する、識別する(応用) | 「状況に応じて判断し、実務に使える」 |
| K4:分析(評価) –「評価・判断できる」レベル | 複数の情報や状況を分析して、論理的に判断・評価ができるレベルです。上級者向けの知識です。 | 「既存のレビュー手法の中で、今回のプロジェクトに最も適したものを選び、その理由を示してください」 | 分析する、評価する、設計する、推奨する、判断する など | 「問題の本質を見抜いて、最適な方法を論理的に選べる」 |
学習目標を理解したシラバスに沿って学習を進めることが大事です。
学習方法
学習教材は、公式シラバスを主体に行いました。
管理人は、理解の定着化のためにスクエアリングサービスのJSTQB AL-TM 試験に対応した「テスティング中級コース(マネージャ編)」(税込6,600円。333ページの解説書と模擬問題330問が付録、2年間有効)を使用しました。
学習方法は、シラバスを繰り返し読み込み(最低5回以上)ました。一文ごとに理解を確認しながら何回も読み進めました。
スクエアリングサービスの模擬問題はシラバスで紹介されている用語や知識を記憶に定着させるために活用しました。模擬問題の解説をしっかりと読み、理解を深めるためには有用です。なお、本番試験では、スクエアリングサービスが提供している模擬問題の形式ではほとんど出題されないので理解違いのないように注意が必要です。
また、本番試験に類似した模擬問題は、一般書籍やWebではほとんどありませんが、ISTQBの公式サイトに公開されているサンプル問題(英語のみ)はとても有用です。このサンプル問題は試験問題と出題形式が似ているので、事前に学習しておくとで本番当日に面食らうことはないと思います。本番の試験問題のうち、シナリオ問題は結構な長文です。。。
本番試験
出題範囲と出題傾向
問題はシラバスから満遍なく出題されます。
設問の種類は、用語・知識を問う単純設問、設問にプロジェクトの背景や状況が提示されテストマネージャーとして最適な判断を問うシナリオ問題、計算問題です。特にシナリオ問題は半数以上を占めており、応用力が問われる試験です。
設問はシラバスに記載されている用語や概念をそのまま問われるものはありません。シラバスに記載されている箇条書きの要素をストレートに問う設問はなく、テストマネージャーとして考慮すべき事柄を正確に理解しておかないと正答できません。つまり、シラバスの丸暗記では太刀打ちできないのです。ただし、IEEEやSTEP、TPI NEXTなどのテスト標準やテストプロセス改善モデルは名称と特徴を暗記しておく必要あります。
シナリオ問題は、プロジェクトの背景や状況が長文で提示され、テストマネージャーとして判断を求められものを問われます。シラバスに記載されている考え方、内容を踏まえて回答することを求められるので、これまでの自分自身の経験やプロジェクトマネージャー(PMP)としての考え方で解答すると誤答となるので十分な注意が必要です。
試験当日の攻略ポイント
本番試験の際には、用語や知識を問う短文問題を先に回答したあとに長文シナリオ問題に取り掛かる順番で取り組むと時間配分をコントロールできます。出題される通りに順番にひとつずつ回答すると長文問題、特に難解な問題で試験時間を消費してしまい、残時間が少なくなることによる焦りから余裕がなくなり、落ち着いた回答を行えなくなるリスクが生じてしまいます。試験時間を有効に活用して落ち着いて回答するためには短文問題を解きつつ、すべての試験問題に出来る限り早く一通り目を通すことがポイントです。
最後に
最後までお読みいただきありがとうございました。
本記事が皆さんの参考となり、合格を勝ち取ることに繋がることを願っています。

